「孤独」と「悲しみ」は同義ではない

2010年03月11日

順序

地下鉄の改札をとぼとぼとくぐり、長い階段を登ると辺りはすっかり暗くなって、無駄にした時間を嫌でも思い知らされる。
駅前の花屋の横を顔をしかめながら通り過ぎる。
花は嫌いだ。皆一様にグロテスクで、強い匂いを放ち、卑猥で屈折している。
ささくれだった剣山のような精神に、花が一本、また一本といけられる姿を想像して吐きたくなる。
そういえばあいつが好きだった花はなんだったか。
信号は赤。カラスが一羽。手を引かれて歩く黄色いランドセル。湿った空気。
あぁ、カサブランカだ。確かモロッコの都市の名前、いや、ペルーだったか。
信号無視。短いクラクション。2回。死ね。
いつもの角を曲がり、朝と逆の道をたどる同じ背中。
さぞかしみすぼらしいことだろう。いいさ笑えば良い。どうせ夢だ。
「この世はみんな夢なの。」
つまんない冗談だ。

Tupacが死んだのは26だった。ボブ・マーリーは30だっけ。カート・コバーンはいくつで死んだ?オレはいくつで死ねる。
目を細めて左を見れば、摩天楼が闇の中にぼんやりと浮かび、右を見れば無機質なアスファルトの上をこれまた無機質な車が次々と光の帯を残しながら闇に消える。前を見ればまるでバラック小屋のような我がボロアパート。後ろは見なくてもわかる。いつもの巨大な絶望だ。

「さぁ、早く引き金を引けよ」
小さく囁きながら、鍵をゆっくりまわす。
いち、にい、さん、ズドン!
そうだ、アイツに見せよう。
今度の休みはニューカレドニアに行こう。
行きたがってたじゃないか。
こんなにパンフレットを貰ってきたんだ。
天国に一番近い島。最高じゃないか。
南国のカクテルを飲みながら、夕日を見ようじゃないか。

玄関の扉に額をつけて、首で身体を支えながら、しばらくそうしていた。
鉄の感触が冷たくて心地良い。
少し錆びたにおいが懐かしい。
くたくたの革靴の上に涙が落ちるのを、どこか違う世界で起こっている他人事のように見ていた。
鍵穴にささったままの鍵が、かちゃりと鳴った。
「この世はみんな夢なの。」


Deep Dish/Dreams Feat. Stevie Nicks
posted by ミグリン at 01:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 静かなもの はてなブックマーク - 順序 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月09日

フライ、ダディ、フライ

小説『フライ、ダディ、フライ』を読んだ。
いい歳こいたおっさんが泣きじゃくりながら読んだ。全国の30越えた男ども(特に子持ち)は、とりあえずつべこべ言わずにこれを読むといいと思います。
僕は読み切るまでに10回は泣いた。泣くっていうか涙ぐんじゃったよ。
冒頭でも語られているように、冒険譚だと言うこの小説は、きっと鳴かせる話じゃないんでしょうけど、僕にはツボでした。うだつのあがらない、どこにでもいるようなおっさんが頑張る話。一番弱いところに、すごくすんなり優しい手触りでナイフを入れられたようで、こみ上げて来る涙がとまりませんでした。
ほんの200ページほどの薄い文庫本です。そして無駄の無い(中学生でもわかるような)すごく読みやすい文章。そぎおとされたすごくスリムな小説。でもこの内容に心うたれるのはいい歳こいたおっさんだと思います。
僕的にここ数年小説冬の時代でしたが、やっと雲が晴れた気がします。

フライ,ダディ,フライ (角川文庫)

フライ,ダディ,フライ (角川文庫)

  • 作者: 金城 一紀
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2009/04/25
  • メディア: 文庫




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R. Kelly/I Belleve I Can Fly
posted by ミグリン at 21:01 | Comment(3) | TrackBack(0) | メディア はてなブックマーク - フライ、ダディ、フライ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月01日

『懐古』PS2を振り返る

クソゲーマーどもこんばんは。おまえらときたらやれPS3だやれX-BOXだとひきこもることに余念がないでしょうが、時にちみたちはPS2のソフトはどうしたのかね。え、僕?僕は叩き売りました。30本あまりを持って行って、実に9本しか買い取ってもらえないクソぶりを披露したわけですけども、その理由がディスクの傷です。管理不十分です。おざなりです。カスです。そこまで言わんでもいいでしょうが!
そいでまぁこれでハードメディアとしてのPS2とは永遠に決別したんのですけれども、いざ別れるとあの頃は楽しかった、あいつとまたチチくりあいたい、等と未練がましく思うのが男のサガでありまして。そいでまぁここに思い出を刻むとともに、僕の歴代最高の彼女たちを紹介さしあげようじゃありませんか。元彼女にランク付けです。カスです。カスx2です。

★★★★★「アクションゲーム部門」★★★★★
1位『モンスターハンター2(dos)』
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ダントツですね。まったく他の追従を許さない圧倒的すぎてしばらく2位以下が思いつきませんでした。僕にとってゲームの革命でした。

2位『鬼武者』
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もうこれは皆さん納得だと思います。空前絶後のバッサリ感。クオリティ、ストーリィ、グラフィック、爽快感どれをとっても文句無しです。

3位『三国無双2(猛将伝含む)』
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これも当時相当はまりました。続編もずっとやり続けましたがこの2を越える作品は無かったです。続編が2を越えれていたら2位もありえました。
ゲームにはまる→漫画三国志を読み始める→小説が気になる、という超現代っ子ぶりで申し訳ない。

★★★★★「ロールプレイングゲーム部門」★★★★★
1位『スターオーシャン Till End of Time』
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好みは別れると思いますがこれはまぁ妥当だと思います。この部門は最も悩んだ部門ですけど、クオリティ的にやっぱりこれじゃないかと。もちろんシリーズ最高傑作が2であることに異議はないと思いますけども。つーか、その分だいぶ下駄を履いた評価であるかもしれません。

2位『ワイルドアームズ3』
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これはシリーズの中でどれに最高点をつけるかでかなり悩みました。結果、ストーリーで3を推させていただきますけれども、作品のできで言えば4、5と順を追うごとに上がって行くのですばらしい作品だと思います。このシリーズはどれをとっても名作。続編に期待しとる次第ですわ。
いい口笛をきかせてくれ。

3位『ロマンシング・サガ』
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言わずと知れた、ですねこの辺も好みが別れると思いますが何度も楽しめるし、やっぱりあの技をひらめく瞬間の快感はなにものにも代え難いっス。プレイを始めたばかりの頃は駄作の臭いを感じたのですが、危惧に終わって良かったです。

★★★★★『アクションロールプレイングゲーム部門』★★★★★

1位『ダーククロニクル』
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なぜARPGをRPG部門と統一しなかったかと言うと、こいつのせいです。もうハンパ無いくらい好き。女子も男子も好きだと思います。自信を持ってオススメできる。
あんまゲームに興味ないからまだ家にPS2本体がDVD見る用にあるって人は、是非やってほしい。くどいようですが女子も。とにかくちょろっとアマゾンのレビューみてください。むっさ評価高い。僕はこのゲームのせいで1年間PS2本体が売れなかった。だから内容は書きません。ちょっと毎日に疲れたら、この物語をオススメします。そいで、ずっと、心の中に自分の冒険として残る物語だと思います。です。
ソニーはさっさと続編だせ。

2位『キングダムハーツ』
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いやいやいや、ディズニーって(笑)って思うでしょうけども。まぁ僕もそうでしたし、今でもそうですけど、この作品はいいですね。感動しる。そういうの飛び越えれるくらいの完成度の高さがあると思います。システムも簡単だし、楽しい。そいで続編にすごい期待してたんですけど続編のプロローグの最後で泣けて、それ以降どうでもよくなった。あとはクソです。でも1をやってると、プロローグで泣ける。なにこれ。

★★★★★『格闘ゲーム』★★★★★

1位『剣豪』
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あまり格闘ゲームやらないんですけど、これはやりましたね。なんだろう、『一瞬の隙』とか『間のとりかた』とか、もう本当に真剣で斬りあってる感じを味わえました、当時。同居人とハードロックかけながらやってた思い出。

★★★★★『パズルゲーム』★★★★★

1位『XIゴ』
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これもアホ程やったゲームのひとつです。一般にパズルゲームは比較的脳みそに良いと言われていますがどうなんでしょうね。末期にこれをやってる時はむしろ無心というか、脳みそ完全に停止してた気がします。

★★★★★『リズム系ゲーム』★★★★★

1位『スペースチャンネル5』
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知るヒトぞ知る名作です。初めてであった時は19の頃でセガサターンだったんですけど、ほんと衝撃でしたね。これもちょっとアマゾンのレビュー見て欲しいんですけどなんと☆5です。もう絶版なんですけど、驚く事にそのお値段。新品で今現在¥19,800なり!
かんっがえられへんやろ!!
映像はちゃちいポリゴンなんですけど、ほんとに面白いです。その発想が群を抜いてすばらしい。幸せになれるし、ものすごく盛り上がる。いわゆる神ゲーだと思います。
ちなみに先週これを近所のゲオで売ったら100円だったのであいつらアホです。全然わかってない。のでゲオで中古を買うのがオススメ。

★★★★★『スポーツゲーム』★★★★★
スノボゲームとかサッカーゲームとかいろいろそれなりにはやりましたけど、どれがってことは特にないです。なので無し!



ホントはいっこいっこ丁寧にレビューを書きたいんですけどおまえらほど暇じゃないんで今日はこの辺で許してやんよ。
posted by ミグリン at 23:16 | Comment(3) | TrackBack(0) | 遊び はてなブックマーク - 『懐古』PS2を振り返る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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